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2008年1月に作成された記事

2008年1月27日 (日)

さかなクンと魔法使

 昨日出かけようとして仕度をしながら、何の気なしにTVをつけたら、さかなクンが出ていました。NHKかNHK教育かな?小学校に有名人が行って授業するみたいな、そんな感じの番組でした。もう終わりの方でしたが、「自分がドキドキすること」というようなタイトルで作文を書いてもらうということをやっていました。

 で、さかなクンってやっぱりいい人なんですよね!あの甲高い声とハイテンション。かなりなさかなオタクで、ちょっと引いちゃいそうですけど。でも、彼の「さかな」に対する純粋で熱い想いに、我々は感嘆して尊敬してしまう。その彼が小学生たちにどう接しているかというと、本当に優しいのです。意外と自分の思いを表現するのって、難しいのですよね。特に今の子どもたちは苦手なのではないかな?「好き」とか「嫌い」とか「ウザイ」っていうような単純な思いではなくて、もっと自分の心の奥にあるもの。自分でも意識しているようなしていないような感情。大人でも難しいですよね。それをさかなクンは、一人ひとりに具体的なシチュエーションをイメージしてもらいながら、そのときの感情を思い起こしてもらおうとするのです。ちゃんと、一人ひとりの子どもたちに向き合うし、とにかくほめる!そして優しいですね。

 どう考えても彼がいわゆる「生き馬の目を抜く」ような生き方をするとは思えないし、お金儲けをするとも思わないけれども、今の日本人が彼を好きな理由がなんかわかりますね。彼を損なうようなことをしてしまったら、日本の終焉も近いですね。

 さて、この間ポール・ギャリコ(Paul Gallico)「ほんものの魔法使」"The Man Who was Magic"を見つけて読みました。久しぶりにまだ読んでいないギャリコの本を発見です。おとぎ話風でした。アダムが魔法都市として有名なマジェイアに行って、魔術師として認めてもらおうとするのですが、マジェイアの魔術師たちはタネも仕掛けもあるいわゆるマジシャンであるのに対し、アダムは実は本当の魔法使なのでした・・・

 ギャリコは弱いもの、虐げられた子どもたちや動物、にはとても優しい目線を持っているのですが、同時に大人たちのずるさや貪欲さを厳しく風刺します。タネも仕掛けもある魔術師たちは、もしかするとタネも仕掛けもないかもしれないアダムに脅威を感じ出します。そして・・・・

 アダムは単に皆で自分の力を分かち合いたかっただけでした。全然それでお金をもうけようとか、権力を得ようとか、そんな考えはまったくなかったのに・・・・

 マジェイア市長の娘で、家族から虐げられていたジェインに、アダムが「自然の魔法」について語るシーンは、とても心優しい場面です。魔法ってそんなに特別?今まで存在していなかった子馬が、今ここにいて、生き生きと走り回っているのは何故?牝牛はミルクを生み出し、それがバターやチーズになる。これこそ魔法でなくていったい何?そして、ジェインは大切なものを得るのです。

 さかなクンを見ながら、アダムを思い起こしてしまいました。その単純さと純粋さ。大人たちはいろいろな策を弄するのですが、結局は純粋さにはかなわないのです。どんなに策を弄してお金を得たとしても、心の平安を失ってしまったら、何もならないのです。

2008年1月20日 (日)

電車男

Image034_7Image033_7  今朝、オーリーが粗相をしました。最近、少しでも猫トイレが汚れていると、トイレの外でしてしまうのです。 まったく!オーリーが我が家で一番好きな母親に怒られたので、この寒いのに窓際に行って、とってもションボリしています。(私が怒ったって、ただ逃げるだけなのに。しかも睨むのですよ。)今朝はうちの母親も遅くまで寝ていたので、それが敗因です。 

 昨日、テレビで「電車男」をやっていましたね。ちょっとバカにしていて見ていなかったのですが、なんとなく見始めたら、意外に面白く、最後まで見てしまいました。Heart Warmingな映画です。がんばれ~と思わず電車男を応援してしまいます。しか~し、冷静に考えると、そんなことあるわけない!どう考えても無いだろう。

 そう、だから気になるのは、エルメスです。何故、電車男が良いのだろう?女性の8割は(もしかすると、9割は)あのタイプ、駄目です。素顔が山田孝之だとしても、そして、助けてくれたとしても、あの髪型、緑のジャンパー、shirt in the pants、あの挙動不審な話し方。う~ん、お礼は言うし、御礼も送るかもしれない。しか~し!食事は行かないよ。申し訳ないが、それが現実だ。

 では、何故、エルメスは、電車男を受け入れたのか?

 エルメスは何者なのでしょう?立派なおうち、高そうな服装、上品な物腰。大企業に勤め、しかも英語堪能、海外出張だって行きます。そして、控えめな印象、自己主張は強くない、他人への配慮は行き届いていそう。かなり良い印象ですね。でも、何故か寂しげ。女友達はいそうですが、どこか孤独感を感じます。

 何故、孤独なのか?わがままではないから?もしかすると仕事上で認められていない?仕事は一生懸命やっているのに、理解者がいない?プライベートでも我が強い人たちとは付き合えない?自己主張の苦手な彼女は、理由も打算も無く自分の味方になってくれる人が欲しかったのかも知れません。

 髪をきった電車男は、さすがに山田孝之なので可愛いのです。いつまでたってもどぎまぎしているのは変わらないし、何かあると携帯みようとするし、話はかみ合わない。しかも、自分の得意分野に入ると話は止まりません。(ただ、もっと自分の得意分野について話してくれてもいいのにね。)加減がいまひとつわかっていない、配慮は足りない。言葉も足りません。でも、エルメスには救いを感じさせた。

 野心バリバリだったり、他人を蹴落とそうとしたり、反対にあきらめきってしまって事なかれ主義に陥っている人たちに、もうエルメスはうんざりしていたのかもしれません。ただ、純粋にはじめての恋に向き合っている電車男、ものすごく不器用にがんばっている電車男、そして何の打算もなく自分の味方になってくれる電車男。それは彼女に必要なものだったのかもしれません。

 そう、どんなに不器用な人でも、駄目駄目に見えても、「ウザイ」なんて思ってはいけないのです。その瞬間にあなたは何かを失っているのかもしれない。全国の女性たち、考えを変えましょう!(って、一番反省すべきは私だな。) 

 でも、全国の電車男たち!できれば、見た目も整えてくださいね、お願いします。やはり見た目も大切です。あの山田孝之でさえ、髪を伸ばしっぱなしの、横分けだとああなのです。お金をかけろとは言いません。清潔で、すこ~し流行を意識していただければ。

 と、何のお願いをしているんだ、私は?でも、皆、少し、心の器を広げましょう。(って、大きなお世話か。)

2008年1月14日 (月)

王子とニート・・・・?

 今日の読売新聞にこんなタイトルの記事があったのでした。

 内容的には今の若者は「王子」(ハンカチ王子とかハニカミ王子のことです)に嫉妬しない、むしろ共感している、そして今の男の子たちは皆、優しい男子になっている、女性化している。だからすぐに会社を辞めてしまうのも当然、企業が変わっていかないとならないと言われている。でも、いつまでも豊かな社会でいるとは限らないのだから、それでいいのか?と筆者は最後に投げかけていました。もっと強くならないといけないのでは?みたいな投げかけでした。。。

 う~ん?でも・・・ 確かに私も、もっともっと「やんちゃさ」が必要と思っているのですが、でも、その「やんちゃさ」を大人たちは受けとめてくれるのでしょうか?今の優しい若者たちに誘導して来たのは、今の大人たちでは?いろいろな意味で反抗された時に、大きな器で受け止めることのできる度量のある大人はどのくらいいるのでしょうか?そんな摩擦を起こすようなこと言わずに、うまくやっていこうよ。本音を言ってもどうしようもないじゃない?って、そういう大人たちが実は今の日本の中心にいるのでは?1月から「斉藤さん」という番組が始まりましたよね。まだ、この番組を見ていないけれど、たぶん摩擦を気にせず発言をする「斉藤さん」と、とにかく周囲とうまくやっていければ良い、事の本質なんて関係ないとする人たちの対立なのだろうなと。そして、「孤立」を恐れず「discipline」を追求していける人自体が、少ないのですよね。でも大切なのは、群れることではなく、「自立」すること。それが最も大切なことで、それができている大人が少ないことが問題では?

 なんて、ちょっとまじめなコラムにしてしまった。

 そういえば、今日からなんと「ヤッターマン」が始まりましたね。30年前の女子高生の皆さ~ん、お待たせしましたって。まさに30年前の女子高生です、私。(いや、違った。まだ中学生だ、残念)それにしても、ドロンジョ様懐かしいなあ。ちなみに当時のドロンジョ様の声は小原乃梨子でしたが、今回もそうなのかしら?ちなみに昔ののび太くんと同じ声です。

2008年1月13日 (日)

バナ夫登場!

 昨日、サンピアザに行きました。「笑い飯」が来るというので・・・・地下鉄の駅で友人と待ち合わせをしましたが、そこにはカテプリのポスターが貼ってあり、「全館バーゲン」という文字が。そして、その「全館」の下に「ほとんど」・・・・?!。何だ、その全く潔くないコメントは?何故、逃げ道を用意している???恐るべし、新さっぽろ。きっと、クレームついたことがあるんだろうな。バーゲンじゃない店もあるじゃないかとか。バーゲンになっていない商品もあるじゃないかとか・・・怖いぞ!新さっぽろ。

 さて、笑い飯はおかしかったですね。もう、お腹いたくなるほど笑った。お笑いをはじめて生で見ました。他に、吉本の札幌の若手2組と笑ハンティングが出ていたけど、全然違うのですよ、面白さが。若手はね、何が違うとは具体的に言えないのだけれど、やはりはずすのですよね。でも、とにかく笑い飯はおかしかった。途中、アドリブがだんだん掘り下げられていって、それが一番おかしかった。笑いすぎてお腹いたくて、本当に苦しかった!!!また、見たいわ。

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 そして、見つけちゃいました。エリートサラリーマンバナ夫です。DUOにヴィレッジバンガードがあったので行ってみました。そしたら、これです。バナ夫です。これまた笑いました。  だって、バナナなんですよ。顔ついているんですよ。サングラスをかけていて、皮をむくと素顔なのです・・・しかも、モテモテなんです。

やはり、恐るべし!新さっぽろ!

2008年1月 1日 (火)

時の娘

 年末はほぼ風邪ひきさんだったので、買い物もできず、本も入手せずで、結局また手持ちの本を読み返すお休みなのであった。。。というわけで、ジョセフィン・ティ(Josephine Tey) 「時の娘」"The Daughter of Time"

 これは歴史ミステリーというか、ある意味究極の安楽椅子探偵。「薔薇戦争」って知っています?まあ、私も過去になんか聞いたことあるなあ位なのですが、ヨーク家とランカスター家による王位争奪戦。日本で言えば応仁の乱みたいなもの?(本当か?)昔のヨーロッパ(薔薇戦争は15世紀ですかね)は、まだまだ今の国のような明確な区分けってないのですよね。イギリスとフランスもまだまだお互いを自分のものにしようと虎視眈々と狙いあっていたというか、この薔薇戦争もイギリス側のヨーク家とフランス側のランカスター家の争いなのでした。

 で、たぶん、イギリス人なら知っている?恐ろしいリチャードⅢ世。幼い甥を殺した怪物。シェイクスピアも戯曲にしているから、日本人でも知っている人も多いのかな。(私は知らなかったが・・・)

 そのリチャードⅢ世が実は甥を殺していない、真犯人はヘンリーⅦ世であるということを、怪我して入院中のグラント刑事と、アメリカから来た若者キャラダイン青年が、文献だけを頼りに、様々な伝聞情報から事実を選り分け、その死により利益を得るのは誰かという考え方で証明するという、読み応えのあるミステリーです。実際のところはまだまだ、史実としてはリチャードⅢ世が自分の甥を殺したということにはなっているらしいのですが、ヘンリーⅦ世が王位をとったチュードル朝が終わった17世紀に入ると、リチャードⅢ世は甥を殺していない、本当は名君であった説が出ているらしいのです。それを元にジョセフィン・ティが刑事的なアプローチをするのですね。

 繰り返しになりますが、このミステリーのポイントは、いかに昔の文献から「事実」を選り分けるか。いかに「伝聞」を切り捨てるか、これですね。トマス・モアとか有名人の書いた書籍も出てくるのですが、トマス・モアはリチャードⅢ世が亡くなった時にはまだ5歳なのです。彼は明らかにヘンリーⅦ世の時代、チュードル朝になってからの登場人物なのです。トマス・モアがリチャードⅢ世に関して書いたものは、完全に伝聞としか取れないわけです。そして事実そうなのでした。書かれたものはなんとなく正しいものと思ってしまいますが、テレビやインターネットの無い当時は書物がいわば広告・宣伝の手段なのですよね。それはもうカエサルが「ガリア戦記」を書いたのと同じで、彼は自分が本国を離れ戦っている間、自分のやっていることを知らせるために「ガリア戦記」を書いた訳です。そういう訳で、「書物」は政治的な動きに大きく関わるのです。ですから、「書物」は決して鵜呑みにはできないのです。

 もうひとつは「その死で利益を得るのは誰か?」。さすがですよね、ジョセフィン。論理的なのですよ。この視点で書物を読んでいくと、もう、歴史書は矛盾だらけなのです。このミステリーでキャラダイン青年がグラント刑事の手足となって、書物を読み漁るのですが、キャラダイン青年はあきれます。そして、ジョセフィンは鋭いことを登場人物に語らせます。人は常識を覆されるのが嫌いなのです。このミステリーを読むだけでもリチャードⅢ世が甥殺しをしたとはとても思えないのですが、いまだに史実では変わっていないし、疑義があるということを果たして今のイギリスで教えているのでしょうか?どうしても今までの考え方を変えられないのですね。変わることに不安を感じるのです。

 世界史は内容が盛り沢山過ぎて、全然自分のものになっていませんが、改めて勉強し直したくなりますね。

明けまして

Image028  明けましておめでとうございます。そして、ごめんなさい!あまりに可愛いので、載せちゃいます!!! 著作権的には違反ですよね~~~すみません、CREAさん。そう、CREAの2008年カレンダーの1月の写真です。お供え餅みたいなの~~~。まさに、1月にふさわしいですよね。誘惑に負けて載せちゃいました。申し訳ないのでCREAの宣伝しておきます。そう!!年に1回「ネコが好き!」と「イヌが好き!」をやるのですよね。イヌ好き、ネコ好きにはたまらない特集です。

 ちなみにこの子は、2006年の「まるごと1冊ネコだらけ!」のときの台湾ネコカフェめぐりの記事の中にあった花花(ホァホァ)ちゃんです。(日本のお客さんからは「ガッツ」と呼ばれていたそうです。)当時見たときはそんなに感動しなかったけど、今回友人からカレンダーもらって、大きい写真でみるとなんとも。。。今、乗っている「まこ」に通じる可愛さですね。

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