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2008年4月に作成された記事

2008年4月29日 (火)

聖火リレー

 もう数日経ってしまいましたが、そう、聖火リレーです。

 難しいですよね。オリンピックと政治は別物だ。そう言いたいですし、そうありたいものです。私の記憶にあるのはモスクワオリンピックボイコットです。私がまだ中学生の頃かな。あの時はボイコットすべきだ、となんとなく思っていました。確か、当時ソ連がアフガニスタン侵攻したのだったと思います。だって、戦争は駄目、だからオリンピックもボイコットすべきだと。しかし、だんだん年を重ねるにつれ思います。その政治的な判断の影で、一生懸命にオリンピックに向かって努力してきたアスリートたち、彼らが犠牲になっているのでは?特に日本のアスリートたちはそれほどお金に恵まれるわけでもないのに、勝手な我々の期待に応えるべく、努力しています。そして、きっと誰のためでもなく、自分のために頑張っている。そんな彼らの4年に1度の目標を奪ってしまっていいのか?

 確かに、戦争や武力行使はよくない。だけれども、その抗議の対象は政治をつかさどっている人々であって、決してアスリートたちではない。。。けれど、オリンピックを抗議の手段に使うのは、政治家達へのアピールとしては最も有効。だからこそ、政治とオリンピックは切り離せなくなってしまう。

 長野での聖火リレー、あんなにランナーたちが警備に取り囲まれてしまっては、全然見えません。でも、罪もないランナーたちがケガするようなことがあってはならないし、ある意味仕方がなかったのでしょう。いろいろと主張するのは自由だから、デモとかするのは良いけれど、ランナーたちに向かって物投げたり、飛びかかって行かなきゃいいのにね。星野仙一さんが言うのは最もだと思います。別に聖火ランナーとして走るからと言って、中国を支持するわけでもないし、かといってチベットに肩入れするわけでもない。ただスポーツマンとして走るだけとね。きっと聖火ランナーたちは、別に中国のチベットに対する対応に賛成なわけではないと思います。ただ、オリンピックを成功させたいだけ。中国がオリンピックを自分たちの国力をアピールするのに使おうが使うまいが、ほとんどの国には関係ない話です。たぶん東京オリンピックの時に日本もそうだったでしょうけれど、国の威信にかけて・・・と頑張っているのはその主催国だけで、結局は自己満足なんでしょうね。

 ただ、中国はまだまだ気がついていないでしょうけれど、国際化する、世界で生きていくには、もう少しグローバルな視点や倫理感が必要です。そこに気がつかないと、国際社会では生きていけない。それに早く気がついてほしいものです。日本も今それで苦労しているのですから・・・

2008年4月28日 (月)

ハンニバルその2

 桜が咲くくらい暖かかったと思ったら、また寒くなりましたね。風邪ひいてしまいましたよ。でも、桜はもう昨日には満開だったようだし、う~ん、花見できずに終わりそうです。

 さて、前回の「ハンニバル」についての補足をします。

 まず、ローマ連合について。ローマは戦争で勝った相手国を、現代の我々が考えるようないわゆる植民地化したわけではないのです。もともと「ラテン同盟」という同盟関係を結んでいたのですが、ローマが強くなるまではそれほど強固な同盟ではありませんでした。しかし、ローマが強くなるにつれ、この「ラテン同盟」は意味を持つようになり、ある敵に対し軍事的に共同戦線を張るということとなります。しかも、ラテン同盟国間では、戦闘で得た利益はローマと平等に分けられたのです。ただ、このラテン同盟では、ローマが危機に瀕した時には、他の同盟国は離反しやすいという問題がありました。そこで、ローマはこの「ラテン同盟」を「ローマ連合」へと見直しをかけます。そしてこのローマ連合は5種類に分けられるのでした。

 まず、ローマそのもの。ローマ市民権を持ち、直接納税、兵役の義務、選挙権、被選挙権を持ちます。次に、ローマは大胆にも「ラテン同盟」の諸国になんとローマ市民権を与えます。そして、「ムニチピア」と呼ばれていた国々(今でいうと地方自治体、市町村という言葉らしいので、少し地方の国々のことか?)には選挙権無しのローマ市民権を与えます。また、この人々は数年経つと、完全なローマ市民権を得ることもできる人たちでした。

 4つ目が「コローニア」といわれる植民地です。ローマは戦略上重要と思われる国に入植し、ローマ市民が軍務につきます。そのコローニアに住む人々は自分たちの地域を守るために軍務につきます。最後が「同盟国」ですが、これは「ローマ連合」ができあがってからローマに負けた国々で、ローマはこれらの国々には税を求めず、兵役を求めるというやり方をしました。

 「ローマ連合」のすごいところは、ローマは敗者をできるだけ尊重しつつ、税による負担を求めず、兵役を求めるのみであったということです。それが非常にうまくいき、ローマ帝国を強くしていった。ハンニバルはそこを打ち破ることが、自分たちの勝利への道と考え、ローマ帝国の中から戦闘を開始し、内側から「ローマ連合」を崩そうとした訳です。卓越した発想力と行動力ですね。

 全然ハンニバルの話とは離れますが、地中海の地図を見ると面白いのです。現エジプトの向かい側にギリシャがあり、エジプトのすぐ近くにはイラン、イラク、そしてトルコがあります。4000年前にエジプト文明が始まり、3500年前くらいですかね、メソポタミア文明が花開きます。エジプトが先に強大な国となり、教養や文化が栄えた、きっと天文学なんかもエジプト発祥のはずです。ギリシャとの海を挟んでのあの近さを考えるに、エジプトの文化は海を渡り、ギリシャに伝わり、そしてギリシャに文明が栄えたのでしょう。そして、その次がその隣のローマだったのでしょうね。

 また、エジプト文明から渡ったのか、それとも独自だったのかは勉強不足で調べておりませんが、イスラム文化はメソポタミア文明から始まったのでしょう。現イラン、イラク、トルコはペルシアという国名で栄えていたはずです。それが今のイスラム諸国の原点。正直言うと、「東洋」といえば、日本人の我々の感覚では、日本が極東で中国、韓国、タイとかいろいろあって、でもせいぜいがインドまでかなあという感じです。今でも私は何でトルコやイラン、イラクが「東洋」なの?と思うのですが、結局世界は現ヨーロッパというか「地中海」中心だったのですね。このローマ時代の世界観がそのまま今の世界観なのです。というか、日本がその考えを取り入れてしまっている。だから、このローマ帝国時代では、トルコを挟んで、ギリシャから西が西洋、トルコから東が「東洋」なのです。考えると狭い世界観ですよね。サッカーのワールドカップ予選で、何でトルコとかアラブ諸国と日本が戦うのかなあと思っておりましたが・・・そういうことなんですね。でもアジアは日本からインドくらいまでが許容範囲だよなあ。文化的にも。だって、仏教という切り口で考えるとそうじゃない?アラブ諸国と日本は違いすぎるよなあ、とお互いに思っているのではないかしら?やはり「西洋」主体の世界観なのね、地球は。というか、日本が。もうちょっと平等な世界観を教えるべきではないかしら?日本の教育も。

 と、また話が飛んだなあ。

2008年4月21日 (月)

ハンニバル

 そう、ついにやってしまおうかなあ。塩野七生「ローマ人の物語」。これについて語ってしまう?結構大変よ~、これ。でも、やってしまおう。

 まずは「ハンニバル」の回について。

 実は、塩野さんには申し訳ないのですが、結構読みにくいのですよね、塩野さんの本って。やはり彼女は文学者ではないのですよね、きっと。歴史学者なのでしょう。ごめんなさい!塩野さん、面白いのですが、文章が時々迷走しているのです、そして時々、冗長なのです・・・でも、内容的にはとっても面白いから、こんな批評していますが、許して!しかも、私の親と同い年だから、許して(ってなんのこっちゃ)。そして、文庫本ばかりですが、かなり買い揃えたから、許してくださいませ。

 と、話がそれておりますが、「ハンニバル」の回です。紀元前3世紀、ローマ帝国は着々とその基礎を作り上げていたのですが、そこに立ちはだかったのがカルタゴでした。そして、その中でも卓越した発想と行動力を持つハンニバルだったのです。

 紀元前753年に誕生したといわれるローマ帝国ですが、初めての大ピンチを向えます。それは一人の男、ハンニバルが原因でした。おそらく自国のカルタゴからも正確には理解されなかったに違いない男、ハンニバル。彼が徹底的にローマ帝国を恐怖に陥れます。今までカルタゴとローマ帝国の戦いはシチリアをはさんで、直線距離での戦いでした。ところが、ハンニバルはスペインを渡り、ガリア(現在のフランス)を通り抜け、アルプス山脈越えをして、背後からローマに迫ったのです。ローマ帝国内で戦うなんてことの無かったローマです。初めて国内からひしひしと迫られるのでした。

 そして、カンネの会戦。イタリア半島の長靴のかかとの上あたりに位置し、ローマからもそう遠くないところにあるカンネ。ここでローマ帝国は大敗を喫します。7万ものローマ兵を失い、ローマ帝国の基礎であったローマ連合にひびを入れられるのです。あまりにも代償の大きい、ローマ連合からのカプアの離反でした。ハンニバルはわかっていたのです。ただローマを叩くだけではない、ローマ連合を解体させてこそ、ローマ帝国を倒すことだと。

 ただ、ハンニバルが勝てば勝つほど、そして守るべきものが増えれば増えるほど、逆にハンニバルは追い込まれるのであります。なぜなら、カルタゴにはハンニバルしかいないのです。ローマ帝国は元老院が機能していました。確かに、ハンニバルには敗退し続けましたが、二人の執政官を中心に政治を回す、戦闘の指揮官も元老院が選ぶというシステムは機能していたのです。そして、按察官の資格年齢に達していないスキピオが、按察官となり、さらには軍団の司令官にまでなってしまいます。このときの元老院はなかなかたいしたもので、司令官の資格年齢には15歳も足りないスキピオを司令官にするには、反対の声も多かったのですが、やりたいというのだからやらせようと決断するのです。(もしかすると、度重なる戦闘で本当に人材不足だったのかもしれませんが)

 スキピオもやはり卓越した人物でした。戦局が変わっていたせいもありますが、(ハンニバルの快進撃もいつまでも進むわけではなく、この頃には停滞感もあったのです)、ローマを戦場にするのではなく、カルタゴを戦場にしようと、すなわち攻めると。ハンニバルにされたのと同じことをしてやろうとするのです。

 それは成功しました。カルタゴの政府はパニックを起こします。そして、ハンニバルに帰国命令をだしたのでありました。ローマからあの忌まわしいハンニバルがいなくなるのでした。ローマにとってはなんと幸運なことであったか。

 ついに、スキピオとハンニバルの直接対決、カルタゴでのザマの会戦です。今までハンニバルは敵の主戦力の非戦力化、そして敵を包囲することで、ローマに勝ってきました。今度はそれをスキピオが巧妙に応用して、勝つのです。詳細は是非「ローマ人の物語5ハンニバル戦記」をお読みください。負けた結果、ハンニバルは敗将としても潔く、講和条件を飲むようにカルタゴ政府を説得するのでした。

 ハンニバルとスキピオの対比がなかなか面白いです。ハンニバルは孤高の男です。そしてたぶん、気難し屋の孤独な天才。スキピオは人懐っこく、けれども志の高い、賢い男なのでしょう。ザマの会戦のとき、ハンニバル45歳、スキピオ33歳。12歳の年の差のある二人の男の戦い。

 この戦いと講和の後はなんとなくむなしい物語が展開します。二人の天才の後は、凡才たちのつまらない政治的な駆け引きや、カルタゴの自滅が待っています。ただ、このつまらない政治的駆け引きが出てくるような元老院のあり方が、いよいよ次のカエサルを呼び起こすことになるのでしょう。

2008年4月20日 (日)

言っちゃうんだもんね

 そう!気に入らないのよね!だから、言っちゃうんだもんね 

 「後期高齢」とか騒いでいるけれどさ、何で今騒ぐんだよ、マスコミ!だってね、どう考えたってさ、後期高齢なんて、もっともっと前から準備が始まっているはずじゃないですか。2008年4月に入って初めて知る訳ではないでしょう。本当に問題意識を持っていて、本当に問題提起をしようとするなら、1年くらい前から報道しろよ!何で今なんだよ。結局、正義感振りかざしているふりして騒いでいるだけじゃん。もっと前から騒げば、もう少しなんとかなるかもしれないのに・・・

 大体にしてさ、2000年問題の時もそう。前からそんなの業界では騒いでいるのだから、わからない訳がないのに、直前になってからマスコミが騒いで、煽るんだよね。一体あなたたちは何をしたいの?教えて欲しいのよね。そのくせ、ちょっとでも自分たちの分野に規制が入ろうとすると、「報道の自由」がどうのこうのって。そんな大層なこと報道していないじゃないの?自分たちが問題起こしても反省が乏しいし・・・

 ちゃんと振り返った方がいいですよ、マスコミの皆さん、日本国民って意外とそんなに甘くないのですよ。あなたたちの底の浅さを結構見抜いている人ってたくさんいるよ。だから、新聞やテレビを見なくなっている人も増えているんじゃないの?情報はいろいろなところから入手できるんだし。

 何か風邪ひいちゃったなあ。具合が悪いや

2008年4月12日 (土)

福ちゃん、大丈夫?

 昨日は飲み会で午前様だったので、10時起きでした・・・まだ眠いわ。今週は飲み会多かったなあ。来週は出張が多いなあ。なかなか落ち着かないわ。まあそんなことはどうでもいい。眠気覚ましにシャワー浴びて、いわゆる情報バラエティを見ていると、国会での日銀総裁選びでの福田総理と小沢民主党代表のやりとり・・・

 福田総理:「それは権力の乱用だ!」

 テレビの前の我が家全員:「権力もっているの、お前だろ!」

 もう、全員で突っ込んじゃいましたよ。一国の首相以上に権力持っている人って誰なんだろう?まあ、あえて言えば主権在民ですからね。我々国民ですね。しかし、野党である民主党代表よりは、福田総理の方が権力持っているんじゃないのかしら?もう、福ちゃん、大丈夫?国会中継をニュースとかで見ていると、この国大丈夫かしら?って思ってしまうわ。政治家はもう少ししっかりすること、勉強すること。パフォーマンスだけではやっていけないよ。それに悪いけど、パフォーマンスだってしょうもないパフォーマンスだしね・・・

 と、パフォーマンスといえば、この間バナナマンのライブを見に行きました。

Image007 初めてお笑いライブを見ましたが、おしゃれですよね、構成が。これがパンフレットです。いやいや、あの日村からは想像つかないおしゃれさですよ。どのくらいやるのかな?コント中心だけど、まあ1時間とか1時間半くらいかなと思っていたら、2時間半でした。20~25分くらいのコントを5本やってくれました。で、コントとコントのつなぎも映像と音楽でおしゃれなんです。あの、日村と設楽なのに!(ってしつこいってば)

 最後のコントはそれぞれが一人二役で、4人出演です。そして、演技もうまい!二人とも白い服を着ていて、ちょっとした変化で役を使い分けるのですが、日村がヘアバンドをするだけで、女役に変わるのです。なんか、だんだん可愛く見えてくるから不思議です。あの日村なのにですよ!(って、まだ言っている。)日村のことばかり言っていますが、設楽の演技力はかなりなものだと思いました。。。

 パフォーマンスっていうのはこういうものですよ!中途半端なパフォーマンスしかできないのなら、ちゃんと政治家として頭使った仕事してくれ!そしてちゃんと自分の目で国民の生活を見なさい。

 

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