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2009年9月に作成された記事

2009年9月27日 (日)

勘違い~~!

  「野獣死すべし」"The Beast Must Die" ニコラス・ブレイクという本があります。でもね、長年読んでいなかったのです。だって、松田優作主演の「野獣死すべし」って、何かハードボイルドというか、クールで道徳心の無い主人公が、世の中の常識を破って犯罪を行っていく、あれの原作かな?と。

 でも、違うのです。読んだら、あれ?「野獣死すべし」って、ある意味心揺さぶられるミステリーでした。息子を事故で失った主人公が、そのまま逃げってしまった男を追う。殺そうと誓い、犯人を探し出し、実行する直前までを日記形式で描き、その後は普通の小説形態に戻る。実は、その日記がこのミステリーの中で大きな鍵を握る。二転三転のミステリーです。そして、始めの1/3をしめる日記において、息子を亡くした主人公の心の葛藤が結構胸を打つ。あれ、こういう話だったの?私勘違いしていた?と思っていた。

 いや、なんのことはない。別の作品でした。松田優作主演の「野獣死すべし」は日本の作品です。

 そうなんです、勘違いとか、食わず嫌いとかあるんだよなあ。私がミステリーを読み出したのは、そう、王道、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズからです。モーリス・ルブランのアルセーヌ・ルパンを経て、アガサ・クリスティー「ABC殺人事件」、エラリー・クィーンandバーナビー・ロスに至りました。そうです、名作「Yの悲劇」(バーナビー・ロス)は、衝撃でしたよ。クリスティーは、ポワロ物から入っておきながら、何故かその後ポワロシリーズは一切読まず、ミス・マープル物に走った。「ABC殺人事件」も面白かったのですよ、なのに何故・・・ポワロ物を読み始めたのは、社会人になってから。ここ10年くらいの間で、「ナイルに死す」とか、「オリエント急行の殺人」とか、「アクロイド殺し」とかの代表作を読んだ。さっすが!ミステリーの女王!という読後感ですよ、何故、それまで読まなかったのか、さっぱりわからん。

 そして、我が愛しのコーネル・ウールリッチに出会う。(正しく言うと、初めて出会ったのは「暁の死線」"Deadline At Dawn” だから、ウィリアム・アイリッシュ。でも、Deadlineが死線という訳なのは、今でも違和感だな) そこまでに行く前には、当然少女探偵ナンシー・ドルーものとか経由していますけれどね。江戸川乱歩の怪人20面相シリーズも。残念ながら、日本のミステリーには心惹かれなかったな。これまた、多分、食わず嫌い。社会人になってから、松本清張、森村誠一をちょっと読んだ。でも、そんなに読んでいない。「砂の器」や「人間の証明」はなかなか読み応えはありましたが・・・ただ、なんとなく、暗さを感じるのですよね。ちょっと落ち込んでしまう。確かに、最近の海外ミステリーも不必要に猟奇的だったりするので、そういうのはあまり好きではないけれど。

 日本のミステリーに走れなかったのは、赤川次郎のせいかもしれませんがね。中学か高校の頃に学園ミステリーみたいな作品を読んだら、何だこれ?とあきれたので・・・それ以降読む気がしなかった。学園ミステリーを読んだのが失敗だったのでしょうね。他には良いのがあるのかもしれませんが・・・・

 まあ、大体普通の小説でもあまり日本物を読まない。ほとんど海外翻訳物。正直、夏目漱石?う~ん?「坊ちゃん」は読みきることができませんでした。「吾輩は猫である」はなんとか読んだけれど、皆が言うほど面白いかなあ?森鴎外?「舞姫」?ひどい男だよなあ・・・武者小路実篤に至っては、あなたが書いているのは、小説では絶対無い。と、まあ、正直、面白いとは思わなかった。海外はね、まあ、子どもらしく「赤毛のアン」、「若草物語」から始まって、「トム・ソーヤーの冒険」、「15少年漂流記」、「ロビンソン・クルーソー」、「レ・ミゼラブル」、「シラノ・ド・ベルジュラック」、受験勉強するふりして読んでいた「罪と罰」・・・等々。途中、三銃士シリーズに走っていたり、ギャリコのハリスおばさんシリーズも読んだ。そして、そう、あの「ジェニィ」!猫好きのバイブルですよ。

 なので、今でも海外物好き。まあ、昔より日本の本も読むようにはなりましたけどね。高校の時は友達に薦められた新田次郎にはまっていましたが。「銀嶺の人」から始まり、「八甲田山死の彷徨」を経て、「アラスカ物語」まで。そう、大人になってからは「武田信玄」も。プロジェクトX初回、富士山に気象レーダーを設置した時の、藤原課長補佐です。新田次郎さん。

 と、なんか自分の読書履歴を振り返っているなあ。SFは日本物から入りましたけれどね。星新一、眉村卓、筒井康隆等々ね。海外SFは、やはり巨匠ロバート・A・ハインライン「夏への扉」でしょう。でも、愛しいのは、スタージョン。「人間以上」"More Than Human"のシオドア・スタージョンです。「ブレードランナー」のフィリップ・K・ディックも忘れずにね!

 際限ないので、もうやめます。何の振り返りしているんでしょう?

2009年9月25日 (金)

5連休後

 5連休は寝た!ひたすらに寝た!初日はもしかすると22時間寝たと、仕事仲間に話をしたら、「若いですね~」と言われた。「寝るのにも体力いるでしょ」と。う~ん、はたして喜んでいいのか?

 さて、「悪魔はすぐそこに」”Devil at Your Elbou” D.M. ディヴァイン作のご紹介。それにしても、創元推理文庫だけど、940円だよ~高いなあ。410ページくらい。むかしならなあ、と言っても30年くらい前だが、480円くらいだよ。15年前で600円くらいかな。ちょっと上がり過ぎなんじゃないの?洋書並みの値段なんだよなあ、翻訳ミステリー。なんとかならんのか?

 と、少々脱線したが、「悪魔はすぐそこに」です。

 これもね、割と、意地悪なミステリー。クリスチアナ・ブラント的な感じかな。クリスチアナ・ブラントほどは底意地は悪くないが、でも、一見正常だけれど、実は問題のある人物を描くのがうまい。そして、ミステリーなのだけれど、登場人物の葛藤、いかにも普通の葛藤を描く。そんなに深くはないが、感情移入はしやすい。そして、意外な犯人・・・というのがなかなか。意外と言っても、すご~っく意外なのではない。クリスチアナ・ブラントの「はなれわざ」ほどではない。~「はなれわざ」は本当に意外です。大どんでん返し、そんなバカな、なんだけれど、でも、参りました!ブラントさん、ファンです!って感じ~ ディヴァインはそこまではいかない。でも、何故か殺人の調査をすることになってしまう主人公が、犯人に気づいた時、逆に犯人から追い詰められる。このシーンは結構圧巻。そして、意外な犯人の位置づけがうまい。

 主人公といえるのは、事実上、この謎解きをするカレン・ウェストールだと思うのだけれど、必ずしもカレンの視点だけで、話が進行しないのが、ディヴァインの特長かもしれない。だから、それぞれの登場人物の葛藤が見え、感情移入しやすい。このミステリーの問題人物であるすでに故人の大学教授のデズモンド・グリームを中心に、次の4人の視点でストーリーは展開する。デズモンドの息子のピーター・グリーム。そのフィアンセであるルシール・プロヴァン。二人とも同じ大学の講師。そのルームメイトでもあり、大学事務職員のカレン。そして、この大学の良心の守り手と言わしめる法学部長のグレアム・ラウドン。どの4人にも感情移入はしやすい。ただ、よく読みこんでいくと、もしかすると犯人はわかるかな?私はかなりぎりぎりまでわからなかったけれど。

 読み応えは保証できます。味わうためにすぐに読み返したくらいです。

2009年9月23日 (水)

5連休

 シルバーウィークだったらしいですが、何もせずに終わったなあ。初日の土曜日はひどかった。ほぼ1日寝てた。人間、寝れる!そして、寝ダメが効く!!先に寝ておいて、その後寝不足でもOKというのは無理だが、寝不足や疲れは、一気に寝ることで解消される気がする。保健士さんとかに言わせるとダメらしいけどね~~規則正しい生活が良いらしいです。でも、無理です。

 あと、初めてコストコに行った。広すぎて、疲れた。扱っている商品の守備範囲は広いけれど、種類が中途半端に少ないのよね。休みだから人が入っていたけれど、生活に定着するには、少々厳しいかもしれない。

 清水義範さんの本をまた読み返していた。「夫婦で行くイスラムの国々」というのを読んで、また「青二才の頃」とか。清水さん夫婦は、仲がいい。イスラムの旅も二人で行って、その感想を夜中まで二人で語り合っている。理想的な夫婦だね。清水さんって絶対草食系だと思う、絶対に、草食系の方が私は良いと思う。

 さて、でも今日のテーマは、「河童のスケッチブック」妹尾河童さんです。私が買ったのは文庫なのですが、なんと、横にして読みます。そして、ほぼ1ページおきに河童さんの絵が描かれているのです。そう、一粒で二度おいしい!!お得な本です。河童さんは恐ろしいほど物を集める。そして、かなりの健脚です。旅にも出ているのですが、彼は歩く。とことん歩く。同行者は疲れる。でも、色々なものを見たいので、河童さんは歩く。本当に好奇心旺盛な人です。

 なんといっても面白いのは、形見分けを生きているうちにやっていること。本でも物でも、自分がもらうと友人たちが書いてしまう。場合によっては2番目でも良いので書いちゃう。そして、書いた人は河童さんに預けてあると宣う。イラスト&エッセイなので、書評にしにくいですが、おしゃれな文庫です。横にして読む。これがポイント。私は通勤途中で横にして読んでいました。

2009年9月 6日 (日)

えこりん

 昨日、恵庭探訪をしました。また例のOver Forty4人組です。一応、私の誕生日祝いだった。。。ので、車は提供しましたが、運転はお任せ・・・・

Image123_2  最初に行ったのは「みるくのアトリエ」。途中、ナビに騙されながら(そう、Aちゃん所有の携帯ナビみたいなものを持っていったのだけれど、何故か左折、左折、左折で元に戻って、あれ?最初から右折すれば良かったじゃない!!だった)、行きましたよ。ピザとパスタとチーズのお店。牧場でやっていて、結構混んでいました。雑誌にも載っていたから、有名なのね。ピザを頼んで、4人でシェアしましたが、おいしかったです。私はチーズ好きなので、ゴルゴンゾーラのピザがおいしかった。

 その後、腹ごなしにえこりん村へ。銀河庭園ということころにアルパカがいました。わしわし、草を食べていて、土にまで鼻先突っ込んで食べていました。根を食べているのかな?

Image125  これはラマです。アルパカと同じラクダの仲間だそうですね。Aちゃんの夫に似ているんだよなあ・・・動物もいましたが、基本は庭園特集なのです。この銀河庭園はいろいろなテーマの庭があちらこちらにありました。

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お天気がね、いまひとつだったので、こんな感じですが、まあなかなかそれぞれ雰囲気があったり、「え~っ?」というのがあったり、洞窟もありましたが、7月~8月でお天気の良い日は良いかな。でも、疲れていたので歩き回って、ダメージを受けた。Aちゃんと私は例によって虚弱体質なので、ぐったりでした。肉を食べると良いらしいといいながら、晩御飯は「スイートグラス」に行き、やっぱりパスタを頼んじゃった。ポークステーキはおいしそうだったけど、どうしても炭水化物の魅力に負けるんだよなあ。あと、落葉きのこのお味噌汁をサービスしてもらいまいした。具沢山で、ほとんど豚汁くらいなボリュームだった。

 で、最後の最後まで携帯ナビには騙されながら、帰った。えらい遠回りさせられ、帰宅しました。やはり、ナビに頼りっぱなしはダメかな。でも、私は途中寝てたし、帰ってきてから夜9時から翌朝10時まで爆睡した。どうしたら、体力つくのかなあ?

 今日は、またまた本のまとめ買い。ついに「ローマ人の物語」35巻~37巻が出ていたので、迷わず購入。最近、文庫化遅いのでは?そして、「ヴァーチャル日本語 役割後の謎」という本も買った。何故アトムの博士は「~じゃのう」と話すのか?だって、現実の博士はそんな言葉使いしないでしょう。今日、髪を切りに行って、雑誌を読んでいたら紹介されていたの。買っちゃった。

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