本の本?って?
また買っちゃいましたよ。もう、やめようと思ったの。斎藤美奈子。あの毒もいいのだけれど、もう飽きたっていうか、そろそろ批判・批評だけじゃね~~って。残念ながら何もしていないけどさ。。。
「本の本」ちくま文庫。なんと1,500円!!!文庫本ですよ、文庫本。なのに1,500円。しかも翻訳でもなんでもない。ただ、815ページあります。通常の文庫本の2倍くらいかしら。だから、ページ数のせいでしょう。それで、何が書いてあるかというと、ひたすら書評です。当たり前だが。斎藤さんは文芸評論家ですから。しかも、私があまり読まない日本物の。私は海外ミステリー派なので、あまり日本のものは読まないのだけど、なぜか、斎藤さんの評論は読んでしまう。でも、そろそろ同じ調子にあきてきたかなあと。だけど買ってしまった。こうなるともう、麻薬みたいなもの?
さすがに800ページ越えは読むのがつらかった。斎藤節は健在ですけどね。
あとは、買わないでおこうと思っていたけれど、どうしても気になって買ってしまった「野心のすすめ」by林真理子。
たぶん、友達にならないタイプなんですよ。まだ、斎藤さんの方が友達になる可能性はある。でも、林さんはならないかな。ブランドがどうとか、ルンルンがどうとか・・・ただ、わたくし、林さんの本を読んだことがない。だから、彼女の作品についてどうこう言う資格はないのだ。ただ、TVで見ていて、なんでそんなにブランドにこだわるのかなとか、不思議だったの。賢い女性だと思っていたので、そんなとこで勝負しなきゃいいのに。賢さで勝負すればいいのにって思っていた。
「野心のすすめ」を読んでも、まだ多少の違和感はやはりある。でも、林さんが言う「野心」はブランドだけではないのだと、私は思った。いい意味での目標。ブランドはその象徴でしかないのではないかと。やはり、コピーライターになりたいとか、「書く」ことを仕事にしたい。その結果、ブランドものを平気で買えるだけ稼ぐことができる=「書く」ことが仕事にすることだ、ということなんでしょう。
さらに、林さんは、優雅な専業主婦というのは、もともとが金持ち、上流階級でしかありえず、10円ハゲを作るくらいストレスをためながら仕事をするのは、男の役割だなんて女が言っているのもおかしいだろうと。人生の充実感や幸福のために、女性も仕事をするべきだと、言ってる。
もちろん、いろいろな障壁があるのはわかったうえで言っている。諦めるべきではないと。
だから、友達にはならないかもしれないけど、いや、若いうちは友達にはならないけど、今なら友達になるかも・・・と、ちょっと思うのだ。むしろ、斎藤さんとはどこかで少し距離をとるのかも・・・とも。
林さんについては、「ガラスの仮面」文庫版解説を読んで、さすがだと思ったのだ。北島マヤは天才ゆえに現実感がない、そして悩みも幼い、一方、姫川亜弓は、天才のマヤを見て苦悩し、努力をする。そこに、読者は共感する。そうだ、その通りだ。最近では、作者の美内すずえも、姫川亜弓に肩入れしている様に見えるぞ。
おっと、話がそれている。そんなことで、ちょっと林さんを見直し。っていうか、私がちゃんと知らなかっただけだが・・・
でも、女性観や仕事観は林さんも斎藤さんもあまり変わらないような気がした。年齢も二人とも近いし(2つ違いくらいです)