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2022年2月18日 (金)

やはり花織の笑顔は唯一の希望だった

 驚きの結果でした。そしてこんな後味の悪いことはなかった。15歳を守ると言って出場させた結果、守るどころか彼女の心をズタズタに切り裂いてしまいました。CASの判断は間違いでした。ROC及びRUSADAも出場停止にすべきでした。世の中の声は止められない。それをワリエワが1人で受け止められるわけがなかった。そして、コーチも守ってくれなかった。

 愛菜ちゃんは、オリンピックの魔物に飲み込まれてしまいました。団体戦にでなくとも、一緒に北京入りした方が良かったかもしれませんね。フリーでも3Aは失敗。普通であればその後のジャンプをリカバリーする力はあるのですが、ことごとく失敗。インタビューで折角選んでもらったのに申し訳ないって。。。謝ることはない!失敗が人を作るのです。世界選手権でリベンジだ!!

 新葉ちゃんは、フリーでも3A成功!!なのに、何故そこで転ぶ?次の3Lz-3Tのセカンドジャンプで転倒した!!もう、もったいない。その後はミスなしでしたし、スッテプからコレオまでの流れ、表現は素敵でした。でも、新葉はもっと出来ると思うのよね。PCSはもっともらっていい。どうしてもミスがあるから、なかなか上がってこないのだろうけれど、世界選手権ではノーミスでPCSを上げてくれ。

 そして、かおちゃんです。いやあ、あのトゥルソワの後で、良く自分に集中できた。もう完璧。ジャンプもダイナミック。そして滑らかなスケーティング。PCSもスケーティングスキルはトップでした。そうです!かおちゃんの後のシェルバコワのスケーティングは、ずいぶん見劣りしました。もっと、PCSで差をつけて欲しい。4回転時代になったのだから、TESとPCSが1:1となるようにすべきだし、女子の係数のショート0.8,フリー1.6も見直して、男子と同じ1倍と2倍にすべきです。そして、結果は153.29。国際大会でショートに続きパーソナルベスト、合計233.13。ネイサンもスタンディングオベーションでしたよ!!

 とはいえ、正直、かおちゃんがメダルをとるには、トゥルソワが4回転ジャンプで大崩れするしかないと思っていました。それでも、4回転を5回跳ぶトゥルソワは基礎点が高いので、150点台は最低でも出す可能性がありました。ところが、かおちゃんの前のトゥルソワは、細かいミスはあったとは言え、5本の4回転をすべ着氷。177点台の歴代2位の高得点です。やはりROCの表彰独占だなと。

 案の定、シェルバコワは、ここぞというところで安定した演技です。4F×2本成功。スピンもステップも安定しています。ただ、ショート同様、スケーティングは全然滑っていない。あれをPCSで1位というのは何故なのか?間違いなく、坂本花織とは圧倒的な差があります。PCSの基準をきちんとつくらないとなりません。結局、PCSはTESに連動するのです。それは違うだろう?そして、得点は175点超え。トゥルソワとはショートで5点以上の差がありますので、1位になります。

 最後がワリエワですが、まさかまさかの展開でした。もちろん、緊張気味に入ったワリエワ。最初の4回転はqマーク。普通に見ててわかりました。3Aは回転不足。あれあれ???4Tからの3連続も最後は転倒。こんなワリエワ見たことありません。当然、スケーティングにも影響がでます。らしくない滑りが続き、スピンもステップも乱れる。おそらくこんなはずではない、私はどうしてしまった?と本人は大混乱でしょう。今までパーフェクトにしか滑ったことないのですから。かおちゃんを上回るには150.98点が必要でした。でも、正直150点には達しないだろうと想像がついてしまった。結果、141.93点。フリーだけなら、ユ・ヨンよりも下の5位です。総合4位。演技が終ってリンクサイドに戻るワリエワも見てられませんでしたが、点数を見て号泣する姿もせつなかった。こんなことなら、出席させない方が良かったのでは?全世界の声に15歳の少女が耐えられるはずはなかった。でも、グレーな状態で出させてしまっては、世の中は納得するわけはなかったのです。推定無罪。確かにそう。彼女は大人に利用されただけかもしれない、陥れられたのかもしれない。でも、コーチをはじめ、サンボ70もROCもRUSADAも世界の声を軽く考えていた上に、ワリエワを守らなかった。。。そもそもすでにロシアとして参加できずにROCだったんだから、許されるわけがないでしょう。

 結果的に表彰式はできます。結果オーライかもれません。でも、こんな後味の悪いことはない。1人の有望なスケーターを潰してしまったかもしれないし、1人の女性の運命を完全に変えてしまった。こんなオリンピックって・・・高梨沙羅ちゃんの失格問題よりも悲惨です。沙羅ちゃんはもう大人だし、周囲のサポートもあった。ワリエワの周りの大人は自分の保身しか考えていない様にしか見えない。

 やりきれない思いで画面を見ていると、飛び込んできたのはかおちゃんのとびきりの笑顔でした。どれだけこの笑顔に救われたことか。他人のことは関係なく、自分の力を出し切ったからこその喜びです。ROCに勝つ・負けるではなく、自分に勝つことに集中したからこその笑顔。ああ、助かった。すくなくともここに喜びがある。やはり坂本花織は唯一の希望だった!!! 

 あと、新葉と花織の抱き合う姿も良かったよ~~ギスギスした感のあるROCチームよりは大人でしたね。日本チームは団体戦から参加したメンバーが良い結果でしたね。ピリピリした関係だからこそ上昇できると言う考え方もありますが、今の時代は自分だけが良ければ良いということではなく、お互いを認め合いながら協力して双方が上がっていくということがマッチしているのかもね。戦う相手は自分なのです。

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